ももち選手のEVO JAPAN優勝がまじで泣ける理由、と云う話
ご無沙汰しております。よつうちです。
先週はSix Invitational(R6S)、千葉CL(ポケカ)、EVO JAPAN(ストV)とたくさんのeSports大会が行われました。野良連合の世界を相手にした堂々たる戦いもとても素晴らしかったです。
ただ、それ以上にEVO JAPANにおけるももち選手の優勝があまりにも泣けたので久しぶりに筆を執った次第でございます。
本日はももち選手の優勝がなぜ泣けるか、というお話をしたいと思います。
そもそもももち選手とは?
おそらくストV(ストリートファイター5)をプレイしたことがあるか、動画を見ている人でないとももち選手のことは知らないと思いますので最初に簡単に紹介をしたいと思います。
株式会社忍ismの代表取締役にして、主にストリートファイターシリーズで名を馳せる強豪プレイヤー。名古屋のプレイヤーとして有名であったが、2014年より本格的なプロ活動のため東京に居を移している。2014年ウルトラストリートファイターIV公式大会カプコンカップ覇者。EVO2015ウルトラストリートファイターIV部門覇者。
相手に対応することに重きを置いた冷静沈着な立ち回りが特徴的で、特に地上戦の巧みさが光る堅実なプレイスタイル。また、そのプレイスタイルで培われた的確な攻略と大会での勝負強さにも定評があり、そのハイセンスなプレーはしばしば「天才」と形容される。
- 格ゲープレイヤーWiki より引用
上記にある通り、ストリートファイターシリーズのトッププロで、特にストリートファイター4シリーズに於いては1年で最も強いプレイヤーを決めると言われている「カプコンカップ」と世界で最も有名な格ゲーの祭典「EVO」を連続で制覇している最強の一人といえるプレイヤーでした。
好きなカラーは緑なのですが、様々なコスチュームを試す茶目っ気も持ち合わせ、ときに史上最強にダサいと言われる「ケンのサンタコスチューム」などを使用して相手の戦意を低下させたりします。
※ケンのサンタコス。アメリカに寄せてあるところが絶望的にダサい。というかケンはコスチュームが全部ダサい。カプコンはケンファンがおとなしいと思っているがそろそろ暴動起こすぞ。
僕はストVから格ゲーに入ったので、ももち選手の全盛期を生で見ていたわけではないのですが、「突撃!となりのプロゲーマー Vol.2」でその活躍知り、過去の動画をさかのぼって見てファンになりました。
そして、2016年のRedBull Kumiteでジャスティン選手との対戦で、強襲のような竜巻旋風脚からのクリティカルアーツ(所謂「超必殺技」)で勝負を決めた試合で実況方(多分アールさん)が「強いももちが還ってきたぁぁぁぁ!!!」と叫んだ瞬間からこの人について行こうと決めて僕はケンを使い始めました。
youtu.be
※日本語実況の動画が見つからなかったので英語実況版ですが、5:20-5:50くらいまでの部分です。英語の実況でも「Momochi is Ken monster!!!!!」って叫ぶので同じくらい上がります。
直近の2年、苦労し続けたももち選手
ここまで書くとすごく華々しい道を歩いている選手かと思われるかもしれませんが、そんな事はありません。2016年(スト5のシーズン1)こそ、大会でも何度か優勝にも絡み強プレイヤーとしての地位を確立しておりましたが、2017年、2018年はかなり苦戦した2年と言えるでしょう。
特に2018年は大会での優勝も1度もなく、「相手に対応することに重きを置いた冷静沈着な立ち回り」に対しても、「ももちはストイックで技術はあるけど勝ちきれないのはメンタルに弱点だからだ」などの心無い批判も受けていました。
時間軸は前後しますが2017年のカプコンカップに関してはノーナレというTV番組でも取り上げられました。(ちなみにこのときのももち選手の戦績は9位タイ、悪くもないが物足りない、という成績でもあります。)
ノーナレでは、ももち選手が負けるシーンを観戦するがあるのですが、奥さんをして「かっこ悪すぎてもう観たくないです。一年の集大成がそれですよ」とまで言われてます。
もうこれはももちファンとしては悔しくて涙が出そうでした。なんでここまで言われなきゃいけなんだ、と。めちゃくちゃストイックに頑張っているのに、と。まじでチョコさんアンチになる勢いで怒りました。
そして今回EVO JAPANで優勝した!!!
その辛い時期を乗り越えての久しぶりの優勝がEVO JAPANだったのです。
しかも、その優勝決定戦(グランドファイナル)がまた感動的でした。
相手は同じくEVOの優勝経験を持つふーどさん、圧倒的強豪プレイヤーです。
前半ふーどさんの操るバーディがもつ逆転力が高い技に主導権を取られ続けるももち選手。正直キャラ相性含めて観ている人が「これはいかれたな」と思ったことでしょう。
でも、ももち選手は諦めていませんでした。
奇策、荒らしを用いるわけでもなく、ただ自分の信じて貫き通してきた「丁寧な地上戦」で、相手の小さなスキに確実に反撃を叩き込みジリジリと価値を積もらせていきました。
そしてマッチポイントとなるラウンド、最後の読み合いに勝ち「投げ」を決めて勝った瞬間、ももち選手は大きなガッツポーズをするわけでもなく「ホッとした顔」をしたのです。
これはまさに自分を信じて諦めずに歩み続けて、そしてようやく勝ちを掴み取った漢のホッと一息の瞬間だったのだと思います。
この顔を観た瞬間僕は泣いてしまいました。
なぜなら彼はここを全くゴールにしてなかったのですから、長く辛い2年を経ても、この優勝という瞬間をこれからも続く長い戦いの通過点として受け入れ、まだまえをむいていたのですから。
長々と書いてみましたが、僕は本当に文才がないので、ももち選手の魅力をうまく伝えることができてないと思います。なので最後にそのEVO JAPANの決勝の動画も貼っておきます。
少し長い動画ですがこのブログで興味を持っていただけた方は、ぜひ見てみてください。そして、ももち選手の魅力に気づいてくれる人が一人でも増えたらとても嬉しく思います。
かしこ。